診察初期には「PTSD治療の場」を設定するためには、治療者はしゃべりまくらねばならない。 患者自身が日本社会のPTSD否認の「空気」に汚染されて、認知機能が歪んでいるからね。「言葉」で修正するのである。
本当の「傾聴」はある特別な時間となる。私は「消える」んだよね。 実際にある患者は目の前の私に「先生どこにいるんですか?」と言ったよ。
「元帝国陸軍兵士が複雑性PTSDを呈した一例」は日中戦争従軍とシベリア抑留の長い記憶の語りであった。私はほとんどしゃべらない。老人は長い「1人語り」をするのである。私はむしろ老人と一体となり、同じ経験を追体験するのである。だから私も一度戦場を経験してるのである。
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本当の「傾聴」とは「元帝国陸軍兵士が複雑性PTSDを呈した一例」広島医学2007PDF公開中
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