「うつ病の一種」としての新型うつ病というものは存在しないと、去年日本うつ病学会の誰か知恵者が釘を刺したことが生きているのはいいことである。「うつ病」に少しでも重心が傾くと「薬は効かない」とされていてもすぐに「薬漬け」になだれ込んでしまうから。
宮岡らの対談では「医学的に認められなくても、たしかにそういう病態の人たちはいるし、精神科医として援助できないのは心苦しい」という内容だった。
仕事の場では意欲が低下するが、仕事の場から離れると意欲高揚するのは単なる「トラウマによる人格の解離が内因性うつ病を部分的に模倣した」だけなわけだが、積極的にトラウマキュア(治療)する技量がないなら、「病態としては認める。だけど職場外で意欲の高揚にまかせて遊び回るのは認めない。」と釘を刺しながら見守るのは悪い方法ではない。
それは発達障害においても同じである。
援助を必要とする人が現にいても、脳科学的根拠なるものを捏造し、遺伝性脳病として多剤併用薬物治療したのが間違いだったのである。
10年前まで長期少量のベンゾをもらいにきていた善良な神経症患者さんたちへの態度と同じように接すればいいのである。
「病態としては存在するが治せない。ささやかな援助と保護(常用量依存という攻撃から守る)を提供します。」
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宮岡等ら3教授の現代型(新型)うつ病についての対談
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